大胸筋の肥大、つまりバルクアップをするためにはダンベルフライを取り入れることが重要です。
筋繊維が最もストレッチされたときに、筋肉に対する刺激が最も強くなります。
筋肉を成長させるのは刺激です。刺激を調整するために重量を選択します。
山本義徳氏の本を参考にした筋トレメニューは大変効果的です。
大胸筋を大きく発達させたい、バルクアップを目指す40代後半から50代の方には大変お勧めです。
2セットでやり切る!
疲労感ではなく刺激を追求
40代50代となると体の回復力が自分でもびっくりするほど落ちてきます。
そんなオジサンが若いつもりで筋トレをするとえらい目にあります。現実に体中が痛くなって、動くことはもちろん夜も眠れなくなるほどの経験をした自分だから断言できます。
メインセットの「一回目は10回挙がるか挙がらないか」「二回目は8回挙がれば上出来」(ウォームアップは除く)で十分です。
筋肉の疲労感に物足りなさを感じるくらいが丁度よいです。
オジサンは筋肉を疲労困憊させるのではなく、十分な刺激を与えて、十二分に休ませないと効果半減です。
筋肉に与えるのは疲労ではありません!刺激です!!
フォームを最適化する
狙った筋肉に十分な刺激を与えるにはフォームが重要です。
いろいろなWEBサイトや本や動画などで正しいフォームの解説をしていますが、その人の骨格や体形によって微妙に変わります。
わずかな角度や1センチ以下の微妙な動きの違いで筋肉への刺激は劇的に変わります。それを自分で見つけることが最も大切です。
バーベルベンチプレスよりもダンベルフライ
ベンチプレスは三角筋や上腕三頭筋が強ければ、大胸筋がそれほど発達していなくても高重量を上げることができます。
バルクアップ(筋肥大)を最大の目的とするならダンベルフライがお勧めです。ベンチプレスを強くしたい!ベンチプレスで高重量を挙げたい!!というのであれば別ですが。
私はダンベルフライをやり始めたところ、ベンチプレスをやっていた時よりも筋肥大しました。
その時はメニューを変えたことによる新しい刺激のお陰だと思っていたのですが、それだけではないとわかりました。
先日、メジャーリーガーや格闘家を指導なさっている山本義徳氏の本を読んだところ「フライの方が良い!」という趣旨のことが書いてあり、その合理性も理解できました。そこでベンチプレスをメインに戻すことを止めてサブメニューとしての追加に留めました。
大胸筋の上部中部下部を使い切る
大胸筋は3つに分かれている
大胸筋(下図参照)は上部、中部、下部に分かれています。
腕を下げている状態で捻じれており、腕を挙げていくと捻じれがほどけてきます。捻じれはあるところで完全に解けますが、それ以上挙げていくと今度は逆に捻じれていきます。
捻じれがゼロになった腕の位置こそ大胸筋がが最も力を発揮できます。
各部の機能
- 大胸筋上部は腕を下げているときに上腕骨の一番下から中部後部よりも前を通って鎖骨についています。肩関節の水平内転(左右に広げた腕を前にならえの状態にもっていく)・内旋(前にならえの状態で手の甲を体の外向きから上に向けていく)・屈曲(上腕を挙上)で働きます。
- 大胸筋中部は水平内転・内旋で働きます。
- 大胸筋下部は上腕骨の一番上から上部中部の下を通って腹直筋鞘前葉を繋ぐように、斜め下に向けて筋繊維が走っています。内転(降ろした腕を体の中心に向けて動かす)・水平内転・内旋・伸展(腕を上から下に動かす)で働きます。
各部のトレーニング
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大胸筋上部
インクラインダンベルフライ(通常は内旋させながら脇を締めて屈曲を意識する。肘を落として斜め上にあげる。内転動作を入れて輪郭をつくりたいなら外旋させる。) -
大胸筋中部
フラットダンベルフライ(肘は120度くらいにして肩と上腕二頭筋へ刺激が逃げるのを抑える。曲げた分なるべく高重量を扱う。) -
大胸筋下部
デクラインダンベルプルオーバー(大胸筋下部を意識する。)
その他、ケーブル等のマシンを使ったメニューや大胸筋の内側を発達させる(溝をつくる)上でとても効果的なメニューがあります。
そういうものを織り交ぜて三週間で一回り、四週目は休憩するくらいのメニューが良いと思います。一か月4週間と考えるとちょうど良いリズムかと思います。